UI/UXの重要性をソフトウェアの本質から読み解く

UI/UXの重要性が叫ばれて久しい今日。日本国内においてもようやくその重要性が認識され始めたと言えるでしょう。ではなぜUI/UXがソフトウェアにおいて重要なのでしょうか。この問いをソフトウェアの本質から読み解いていきたいと思います。

情報を出し入れするだけの単なる箱としてのソフトウェア

メッセンジャー、ネットショッピング、SNS、ゲームなどのアプリを含む全てのソフトウェアは、情報を出し入れする単なる箱と言えるでしょう。そんなはずはない、それぞれ異なる要望を満たす全く異なるソフトウェアとお思いになるかもしれませんが、メッセンジャーアプリは会話というデータを入力し、あたかも会話のような吹き出しとして出力しているに過ぎません。ネットショッピングも商品のデータと取引のデータが、一定の調和をもって出たり入ったりしているに過ぎず、それが実際の配送といった別のプロセスと連携することで商品の購入という体験が実現します。
ここにひとつの段ボールがあるとしましょう。このままでは単なる箱です。例えば側面に”おもちゃばこ”と書いてあれば、子供でも認識が可能な玩具を片付けるケースになるでしょう。自販機の横に置けばゴミ箱である可能性が高いですし、さらに入口がペットボトルの形をしていればなお用途を限定できるはずです。こういった一連の表層や過程への施しこそがUI/UXであり、単なる箱としてのソフトウェアを意味付ける重要な要素なのです。

おわり

容量や材質といった機能がソフトウェアの個性を形付ける側面ももちろんありますが、ソフトウェアをUI/UXと切り離して考えることはできません。ソフトウェアに関わる全ての人がUI/UXを重要視し、そして今まで以上に洗練されていくことを願います。